#まちのひと2022年5月

#まちのひとでは、街を眺める方、街にかかわる方を紹介しています!

街を見続ける笹井氏が綴るメルマガの一部ご紹介致します。

2022年5月29日のメルマガより一部を抜粋

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1.商う言葉
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日々の商いに役立つ「言葉」を紹介し、その意味をコラムとしてお伝えします。今日は、儲けることの意味と目的について考えてみましょう。

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世の中には金儲けを
恥じる風潮があるが
商売は儲からなければ
お客様を幸せにできない
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本当の商売はとは何でしょうか? それは一品売るごとにお客様の喜びや満足が長く続く特質を持っています。しかし、金儲けにはこのような喜びや満足を相手に与えることはありません。そこに商売と金儲けの大きな違いがあります。さて、あなたがやっていることはどちらでしょうか?

本物の商人にとって、儲けとは何でしょうか? それは生活者の感謝のしるしとしての得られる利益にほかなりません。儲かることは、商人として社会に貢献できた証拠であり、誇るべきことです。儲からないとき、努力は足りたか、知識や技術は進歩していたかを振り返りましょう。正しいことをしている者がよりよく酬いられてこそ、社会は健全であり、美しいのです。

利益をどうするのか、そこに人間の本質が顕われます。すべてを自分の取り分ともできるし、世間体を繕う程度の社会貢献もできるでしょう。しかし、あなたの商売が本当に社会のためにあり、あなたが本物の商人なら、商売をより発展させることが理に適う道です。利益は従業員に、取引先に、そして危機への備えと将来への投資にこそ向けられるべきです。そこに喜びを見いだせてこそ、あなたは本物の商人です。

※2022/5/29メルマガより一部を抜粋

2022年5月22日のメルマガより一部を抜粋

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1.商う言葉
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日々の商いに役立つ「言葉」を紹介し、その意味をコラムとしてお伝えします。今日は理想と志の重要性について考えてみましょう。

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お客様への愛情と親切を
いっぱいに満たすには
狭くて小さな店ほど
手ごろなものはない
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小さな店を営むあなた、信念ある誇り高き商人になりましょう。売上高やお客様の数が商人の価値を決定するのではありません。表通りから外れた立地を嘆くことはありません。人通りの少ない登山道などに立つ道路標識ほど大切なものはありません。

人びとが頼りにし、信頼して買物してくれている店こそ尊いのです。少しの水しか入らない茶碗よりもドラム缶のほうが価値あるわけでもありません。その小さな茶碗を用いて、とてもおいしい玉露を飲みましょう。その茶碗一つが何百万円もの値打ちを持っていることだってあります。

このように、店の価値は大きさでも立地でもありません。そこで行われる商いが愛と真実に裏づけられているか否かにあります。愛とはお客様への思いやり、人としてもっとも大切な心根です。真実とは誰にも嘘偽りのない行いであり、自らにも嘘をつかない生き方です。

大きいばかりで空疎な店にお客様が魅せられるはずがありません。いたずらに数ばかりを追い求めて、不良品を濫造するような商いはいっときのあだ花です。巨大なチェーンストアには及びもつかない真心と愛でいっぱいの店をつくりましょう。そんな小さな店こそ一茎の野花のように美しいのです。

※2022/5/22メルマガより一部を抜粋

2022年5月15日のメルマガより一部を抜粋

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1.商う言葉
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日々の商いに役立つ「言葉」を紹介し、その意味をコラムとしてお伝えします。今日は、変わるものと変わらないものについて考えてみましょう。

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すべての事柄は
常に変わっていく
変わらないのは
変わるという事実のみ
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激動の変化の中にあっても、自分を見失わない教えがあります。孔子「君子九思」(『論語』季氏篇)は君子としての大切な心掛けとして知られています。

1.見る 見るときは細部までしっかり見る
2.聞く 話を聞くときは正確に聞く
3.顔色 表情を穏やかに保つ
4.態度 立ち居ふるまいに品を保つ
5.言葉 言うときは正直かつ誠実に
6.仕事 慎重に仕事に向き合う
7.疑問 わからない点は質問をする
8.怒り 腹が立っても後難を考えて忍耐する
9.道義 正当な利益かどうか善悪を吟味する

いかがでしょうか。できていることは常に、できていないことはできるように努めましょう。人間としての成長と喜びはその営みの中にあります。

1.お客様の行動を的確に見る
2.お客様の言葉、そして言葉にならない思いを誤りなく聞く
3.お客様の立場に立ち、自身の表情を穏やかに保つ
4.お客様への説明、約束、お詫びなどで言葉をたがえない
5.作り手の仕事、そして自身の仕事に対する敬意を払う
6.関わるすべての人の言葉を重んじ、疑問があったらきちんと訊ねる
7.従業員、取引先あってこその商いと肝に銘じ、見境なく怒らない
8.従業員、取引先あってこその商いと肝に銘じ、見境なく怒らない
9.商いの目的は関わる人の幸せと心得、動議に反した利益の追求をしない

どんな変化に見舞われても、この九つを見失わないように。これを仮に「商人九思」と名づけましょう。

※2022/5/15メルマガより一部を抜粋

2022年5月8日のメルマガより一部を抜粋

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1.商う言葉
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日々の商いに役立つ「言葉」を紹介し、その意味をコラムとしてお伝えします。今日は、商売の王道について考えてみましょう。

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あなたを人間として信頼し
友情でつながるお客様を
毎日一人ずつつくろう
それが商売の王道である
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読者の中には、商売で財を成した人もきっといるでしょう。しかし、人生がなんとなくむなしいと感じる朝はないでしょうか?深夜に目覚めて、なにか敗北感にとらわれたような感じはしませんか?それはあなたが善いことをしたいと考えながらも、不十分だと考えているからです。

そういう反省のある人にこそ、悔いない商いの道は開かれます。従業員やお客様と一緒に、手を取りあって喜び、肩を叩いて慰めあえていますか? 悔いなきまでに、愛と真実のある商売に徹しきれていると自分に言えますか? 儲けと引き換えに、なにか大切にすべきものをないがしろにしていませんか?

誤解しないでください、金が儲かることは別に罪悪ではありません。だた、その富を積むやり方に問題はないかと問うているのです。富を重ねる手段として商売を考える場合、人間は卑しくなります。人々の生活を豊かに、楽しく、平安にするために商売はあるからです。

一人ひとりのお客様からの報酬は、あなたへの一粒の感謝の種です。そうした信頼が積もり積もって富を成す場合のみ、それは本当の商人の富と言えます。商人にとって富は、目的ではなく結果であることを忘れてはなりません。だから、今日も一人でいい、友人と呼べるようなお客様をつくりましょう。

※2022/5/8メルマガより一部を抜粋

2022年5月1日のメルマガより一部を抜粋

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1.商う言葉
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日々の商いに役立つ「言葉」を紹介し、その意味をコラムとしてお伝えします。今日は、正しさについて考えてみましょう。

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正しさについて学ぼう
何より己に克つことの
大切さを理解し
これを果敢に実践しよう
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「商人の空証文」(商人の言動には駆け引きが多くて信用できない)とか、「商人と屏風は直ぐには立たぬ」(屏風は折り曲げないと立たないように、商売も客の機嫌を損ねないように自分の感情や理屈を曲げなければ繁盛しない)というように、商人は卑しい存在とされてきました。

こうした商人への悪評価に異を唱えたのが江戸時代の思想家、石田梅岩でした。「屏風と商人は真っ直ぐであれば必ず立つ」とは梅岩の言葉です。屏風は少しでも歪んでいれば畳めず、床が平らでなければ立ちません。商人も心が平らな床のように正直でこそ信頼され、商いが繁盛すると説きました。

お客様はあなたに単に商品・サービスを求めてはいません。買物を通じ、あなたに人の心の美しさを求めています。商品とお金との取引を超えて、あなたの真心を求めているのです。お客様の心とあなたの心が直に触れ合うような心ある商売をしましょう。

そのためには「正直」で「誠実」であることです。正直とは言葉を行動に合わせることで、嘘をついたら「嘘をついた」と言える素直さです。誠実とは行動を言葉に合わせることで、「嘘をつかない」と言ったら嘘をつかない行動力です。心ある商いには、この二つだけがあればいいのです。

※2022/5/1メルマガより一部を抜粋

笹井氏とは・・・

”商い”をする人々の育成を目的とした「商い未来研究所」を設立。インタビューや研修・コンサル・講演により商いにかかわる本人が認識をしていない強み課題を顕在化させ、多くの商業者を育成し排出してきた人です。

そんな笹井氏の”商いの心と技”がつまったメルマガです。

笹井清範(ささいきよのり)氏  

商い未来研究所代表

一般財団法人食料農商交流協会理事

※笹井氏のメルマガは、商い未来研究所様のページより登録いただけます。